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月経と排卵について

月経周期の数え方

月経の初日を「月経周期の1日目」と数えます。そこから次の月経の前日までの日数を「月経周期」といいます。


標準的な月経は?

1周期28日前後の人が最も多いですが、25~45日周期ぐらいで定期的な月経があれば正常範囲内です。
月経出血の持続は3~7日間が標準です。


月経と排卵

月経開始から約2週間で卵巣から卵子が飛び出す「排卵」が起こります。排卵が起こると卵巣で「黄体ホルモン」という女性ホルモンが作られ妊娠に備えますが、妊娠が起こらなければ排卵から約2週間で次の月経が起こります。

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基礎体温とは?

女性の体温は、排卵が起こり「黄体ホルモン」がたくさん分泌されると上昇します。これを利用して排卵が起こっているかどうか、妊娠しているかどうかなど、女性ホルモンのリズムを知る方法が基礎体温法です。


基礎体温の測り方

まず婦人体温計を準備し、枕元に置いておくようにします。
朝、目が覚めたら、体を起こさず寝たままで、体温計を口にくわえて体温を測定します。測定したらグラフ(基礎体温表)に体温を記録していきます。
毎朝同じ時間が望ましいですが、大きく時間がずれた時はコメントを記録しておけば参考になります。毎日測れなくても、排卵の有無や妊娠したかどうかぐらいはわかります。長く続けることに意味があります。
基礎体温表のプリントアウトはこちら


基礎体温のパターン

月経から排卵までは体温が低く(低温相といいます)、排卵し黄体ホルモンが分泌されると体温は上昇します(高温相といいます)。月経周期の前半が低温相、後半が高温相になっているようであれば、排卵があることを示します。高温相は何度以上という決まりはなく、月経周期の前半と後半で大きく2つのグループに分かれていればOKです。

排卵がない場合⇒体温は2つのグループに分かれず低温で一定か、上下変動が激しくバラバラしたグラフになります。
妊娠した場合⇒高温相が3週間以上続きます。


月経の異常

月経周期の異常
① 月経不順・月経が規則的に来ない
卵子を育てて排卵させる「排卵」がある場合は、将来の妊娠には影響はありませんし、治療も不要です。
しかし排卵が起こらず、子宮が見せかけの月経様出血を起こしている場合には、治療しないで放置すると子宮体がんが発生する危険性が高くなります。また甲状腺など他のホルモンの異常が隠れている場合もあり、検査と治療が必要です。
排卵があるかどうかは、基礎体温を記録すると分かります。
基礎体温表のプリントアウトはこちら

② 月経が止まった
急激な体重減少、ストレスや環境の変化、甲状腺など他のホルモンの異常などが原因で月経が止まることが多いです。3ヶ月以上月経が止まっている場合を無月経と言います。

体重減少性無月経
⇒ダイエットしていませんか?急激な体重減少・元の体重の10%以上の体重減少は、女性ホルモンの産生を止め、月経が止まる原因になります。
とくに思春期の女性の場合、体重減少が続くと子宮や骨の発達に大きな影響を与え、健康な状態に戻せなくなることもあります。中には「食べること」「体重が増える」こと自体が恐怖になっている摂食障害に陥っていることがあります。摂食障害は心の病気です。カウンセリングの後、必要に応じて精神科での治療を行うことが必要です。
摂食障害がない(または回復した)場合は、ホルモン治療を行い卵巣機能の回復を促します。体重が30Kgを切っている場合は、ホルモン治療はできません。
摂食障害についてはこちら

ストレスや環境の変化による無月経
⇒自然に月経が回復しない場合には、他の原因がないかどうかの診断の後、短期間のホルモン治療で周期回復を促します。

③ 思春期発来・初経とその異常
初経の平均年齢は約12歳です。身長が伸びるスパートのあと、乳房発育と陰毛発育が開始してから月経が始まります。
中学生でまだ初経がなく心配な場合、わずかでも乳房発育が始まっていれば、女性ホルモンの産生が始まっていることを示しますので、高校生になるまで待ってみてください。
中学~高校生で、身長のスパートが終わっているのに乳房発育も陰毛発育も全くないようであれば、まれに女性ホルモンが産生できない先天異常が隠れている場合もあります。一度ホルモンの検査を受けてみることをお勧めします。
身長の伸びが不良だったり、体重減少がある場合、ダイエットや摂食障害による無月経の可能性もあります。炭水化物や肉類・油脂などを極端に避け、野菜ばかりを食べている場合は注意が必要です。


月経持続期間の異常
① 月経持続が長い・月経出血が止まらない
女性ホルモンのリズムが崩れることで、月経が長引いたり止まらなかったりすることが最も多いですが、貧血にならない程度の出血で、自然に止血するようなら治療は不要です。ただし月経持続が長い・止血が止まらないなどの症状は、子宮体がんや子宮内膜ポリープなどの症状でもあります。まずは子宮がんの有無を調べる検査(がん検診)をお勧めします。

② 月経持続が短い(2日以内)
加齢により女性ホルモン量が少なくなると、月経の持続が短くなることがあります。しかし月経だと思っていたら不正出血だったという場合もありますので、定期的な子宮がん検診をお勧めいたします。


月経周期に伴うこころとからだの不調
① 月経痛が強い・強くなっている(月経困難症)
何も原因がない場合と、子宮内膜症や子宮筋腫が原因の場合があります。とくに子宮内膜症がある場合、月経痛はだんだん強くなり、鎮痛剤だけで対症療法を行っていると、内膜症は進行します。卵巣に大きな病変(子宮内膜症性嚢胞)ができたり、癒着や卵巣機能の低下により不妊の原因になったり、時には卵巣がんが発生したりします。
鎮痛剤でがまんするのではなく、一度は婦人科の診察(とくに超音波検査)をお勧めいたします。

② 月経前症候群(PMS)
月経前3~14日間程度、腹痛や下腹部の張り、胸の張り、頭痛、吐き気、眠気などの身体症状が出現し、月経が開始すると軽快するものを言います。イライラや抑うつなどのメンタルな症状が出現することもあります。
女性ホルモン、とくに黄体ホルモンの分泌と関連があり、排卵が起こっているからこそみられる症状でもあります。すぐに妊娠を希望していない場合は、低用量ピルが著効します。メンタルな症状に対しては、低用量ピルまたは抗うつ薬が有効です。
よくわからない不調がある場合は、症状が出現した日を記録し、月経周期との関係がないかどうかをチェックしてみるとPMSかどうかが分かります。