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性暴力被害

どのような形であれ、同意のない、対等でない、強要されたセックスは、すべて性暴力です。「暗い夜道で、見知らぬ人から」被害を受けることはむしろ少なく、多くは顔見知りや近い関係の加害者(部活動の先輩、会社の同僚や上司〈セクハラ〉、先生などの指導者〈スクールセクハラ〉、親や兄弟、友人、知人)からの性暴力です。

相手を訴えたい、謝らせたい
性感染症や妊娠が心配
被害を受けてから後遺症に苦しんでいる

私たちにできるお手伝いをします。被害にあったら、勇気を出して、できるだけ早く私たちに相談に来てください。一日でも早い方が、その後の選択肢が多くなり、緊急避妊や病気の予防など、十分なケアもして差し上げられます。

性暴力被害にあったら・・・

同意のない、対等でない性交は、相手が誰であっても、どのような状況であっても、すべて暴力です。
We!TOYAMAは、性暴力被害にあった女性のこころとからだに、必要なケアと支援をしたいと考えています。


性暴力被害にあったあなたやあなたの友人に、まず伝えたいこと

今、安全な場所にいますか?
けがをしていませんか?
相手が顔見知りの場合、口止めされたり脅されたりしていませんか?
あなたは何も悪くありません。何か恥ずかしいことをしたわけでもありません。
悪いのは加害者です。あなたは助けを求めてよいのです。


こんなことはありませんか?

① 急性期におこるからだの問題
・からだ・性器の外傷
・性感染症
・妊娠
・不安感、恐怖感
・パニック症状、眠れない

② 過去の性暴力被害で起こる慢性期の症状
・PTSD、フラッシュバック
・睡眠障害、パニック
・障害抑うつ状態、適応障害


私たちにできること

① からだのケア
(a)望まない妊娠の予防(緊急避妊)
被害から72時間(3日)以内であれば緊急避妊ピル、5日以内であれば緊急避妊リングで、望まない妊娠を防ぐことができます。
緊急避妊についてはこちら

(b)望まない出産の予防(人工妊娠中絶)
妊娠21週まで(被害にあった日から19週間後まで)は人工妊娠中絶が可能です。
望まない妊娠・中絶についてはこちら

(c)外傷の診断・治療
・被害にあった日は混乱しているため、痛みを感じないことがありますが、翌日になってから痛みが出てくることもあります。
・小さな傷でもきちんと診断をしておけば、後に相手に制裁を加えたいと思った時に役立つ可能性があります。

(d)性感染症の検査・治療
・性器クラミジア、淋菌感染症、梅毒、エイズなどは、感染初期には症状がありません。重症にならないうちに早く検査し治療すれば、後遺症は残しません。
・梅毒やB型肝炎などは、感染から8週間以上経過しなければ検査で見つけることができません。被害直後と8週間後の血液検査が必要です。また、被害直後の検査で異常がなく、8週間後に感染の成立が判明した場合には、加害者に傷害罪が加重されます。
・検査費用は、警察に届けを出す場合は、警察から負担されます。
費用についてはこちら

② 心のケア
・起こったことに混乱しているかもしれません。
・理由のわからない心の叫びや体の不調に苦しんでいるかもしれませんね。
・こころの傷に必要なのは、薬の治療とカウンセリングです。被害直後、できるだけ早いうちから心のケアを受けることで、長期にわたるPTSDを予防できます。
・当院では、被害を受けた女性のためのカウンセリングを行っています。
カウンセリングについてはこちら
・眠れない、不安感が強い...などの症状がある場合、お薬の治療も行います。

③ 証拠の採取~相手に制裁を加える場合の最大の決め手です
・あとで相手に制裁を加える場合、証拠を採取しておくことが何より重要です。
・被害をうけた直後は加害者の細胞などDNA鑑定の証拠になるものが残されていることが多く、DNAを証拠として採取・保存できるかどうかが、強姦・強制わいせつ罪を立証できるかどうかの決め手です。
・早く洗い流してしまいたいと思うかもしれません。しかし、できればシャワーを浴びたりしないで、できるだけ早く、クリニックに来てください。
・証拠採取後、相手を訴えるかどうかは、ゆっくり考えてもよいのです。

当院は完全予約制で、予約が混んでいることが多いですが、性暴力被害の場合は1日でも早い受診が必要です。
クリニックに来られる場合は、電話で「性暴力の被害を受けた」と一言告げてくだされば、できるだけ早く来ていただけるように対応します。


相手に対して制裁を加えたいとき

刑事責任を負わせたい→証拠が必要
性暴力は、「強姦罪」「強制わいせつ罪」という重大犯罪です。
ですが、殺人事件などと違って、被害にあったことを警察に届けなければ捜査は開始されません。
刑事責任を負わせたいときは、相手が加害者であることの証明ができるかどうかが重要なポイントです。相手の体液などの遺留物を、証拠として採取することができれば、加害者であることの証明とすることができます。
しかし、被害にあってからできるだけ早く証拠採取をしなければ遺留物は証明できません。
当院では性感染症の検査などを行う時に、一度に証拠の採取も行うことができます。
警察に被害届を出すかどうかは、ゆっくり考えてから、最終的には自分で決めてよいのですが、証拠をとっておこうと思うなら早く受診されることをお勧めします。
そのあとの流れについては以下に示します。

① 被害届の提出
刑事訴訟にしたい場合は、まず警察に被害届を出します。一人で行くのが不安なら、当院を受診された時に、当院まで刑事さんに出向いてもらうこともできます。女性の警察官に話を聞いてもらうことも可能です。

② 告訴~裁判
被害届を提出すると、刑事さんの事情聴取が行われます。その後、検察庁に書類を送り(送検)、刑事裁判にするかどうかは、自分で決めることができます。裁判にするときは告訴状を検察に提出します。書類の作成などは、弁護士さんなど、法律の専門家に頼むこともできます。その後は検察が犯人を起訴するかどうかを判断し、自動的に裁判がすすみます。

③ 裁判
強姦や強制わいせつは重要犯罪であるため、裁判員裁判が行われます。個人が同定できないような配慮がなされ、プライバシーは順守されます。


相談したらこんなことを言われたりしませんでしたか?~二次被害について

女性が挑発したから被害にあったのではないか
暗い夜道など、危険な場所に行くから被害にあったのではないか
犯人は抑えきれない性衝動でとっさに犯行を行った
性犯罪は精神的な病気を持つ人など、特殊な人が起こす
女性にも「強姦願望」がある
本当に嫌なら死ぬほど抵抗するはずだ
女性は強姦されたと嘘をつく
~これらは「強姦神話」といわれるもので、すべて誤りです。このような言葉を投げかけた人は、あなたに二次被害を与えたことになります。
友人の相談に乗る場合も、強姦神話で傷つけることのないように。
「あなたは悪くない」と伝え、彼女がどうしたいのか、真摯に希望を聞いてあげてください。