ブレストケア

乳がん治療

乳がんの治療

乳がん治療の柱は、局所治療と全身治療の2本立てです。
局所治療とは、がんのできている側の乳房やその周囲のリンパ節に対する治療で、手術療法と放射線療法がその役割を担っています。

手術

乳頭、乳輪を含めて乳房を全て切除する乳房切除術、がんとその周囲1〜2cmの正常乳腺をあわせて部分的に切除する乳房部分切除術(温存手術とも呼びます)、乳頭や乳輪を残して乳腺のみをくりぬく乳頭乳輪温存乳腺全切除術等の術式があります。
術式の違いによって、生存率(乳がんによって命を落とす確率)は変わらないことが、欧米で行われた大規模試験の結果から証明されており、日本でも1980年代から乳房部分切除術が普及してきました。さらに、最近では人工物を使用した体に負担の少ない乳房再建術が保険適応となり、今後、乳房再建術も一般的な治療法となっていくと思われます。
当院では、開院当初より積極的に乳房再建術も行っております。

薬物療法

乳がんの薬物療法には、大きく分けて、ホルモン療法、化学療法、分子標的治療の3つの治療法があります。
どの治療法を行うかは、乳がんの進行度(どれだけ病状が進んでいるかを表す分類、病期、ステージとも呼びます)のみではなく乳がんの性質も考慮して決定します。かつては、進行度が重要視されていましたが、現在は、乳がんを大きく4つのサブタイプに分けて、治療方針を計画していきます。今後、乳がんの遺伝子解析が進めば、もっと細分化された治療が行われるようになっていくと思われます。

放射線療法

局所制御を目的に行う場合と、乳がんの転移で生じる症状をやわらげる(緩和)目的で行う場合があります。
局所制御を目的とした場合の適応は、温存術後の乳房内再発(手術した乳房内に再度乳がんが発症すること)を予防する温存乳房への照射と、乳房切除を行った場合でもリンパ節転移が多数認められた場合、胸壁や領域リンパ節にがんが再発するのを予防する胸壁照射があります。
緩和目的に行う場合は、乳がんの骨転移によって生じる痛みの軽減と骨転移によって生じるかもしれない骨折の予防のために転移した骨をターゲットに照射を行います。